第21回チャンピオンズカップ(足りないピース)
実に今年の枠順は悩ましい。
そう思いませんか?
・有利な内枠だけど適性が低い(と思われる)馬を狙うのか
・不利な外枠だけど適性が高い(と思われる)馬を狙うのか
そういうジレンマに陥りました。
それを打開すべく、沢山沢山悩みました、調べました。
かなり長文になりますが、読み応えのある内容だと自負しております。
しばしお付き合いください。
いろいろ悩んだ&調べた挙句、最終予想をするにあたって、たぶん予想の根拠となるピースが足りないんだという考えに至りました。
そして、もう一度最初からレースに対する考えを見直しました。
まず気が付いたのは、前走距離
◆前走平地距離別集計
集計期間:2014.12. 7 ~ 2019.12. 1
前走限定:ダートのみ
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前走平地距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率
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1200m 0- 0- 1- 0- 0- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0%
1300m 0- 0- 0- 0- 0- 0/ 0
1400m 0- 0- 0- 0- 0- 0/ 0
1500m 0- 0- 0- 0- 0- 0/ 0
1600m 2- 3- 0- 1- 0- 17/ 23 8.7% 21.7% 21.7%
1700m 0- 0- 1- 0- 0- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3%
1800m 2- 2- 2- 3- 2- 17/ 28 7.1% 14.3% 21.4%
1900m 0- 0- 1- 0- 1- 4/ 6 0.0% 0.0% 16.7%
2000m 1- 0- 1- 2- 3- 17/ 24 4.2% 4.2% 8.3%
2100m 1- 1- 0- 0- 0- 4/ 6 16.7% 33.3% 33.3%
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本来であれば最も強いレベルの馬が多いはずの前走2000m(JCBクラッシック)組の成績がもう少し良くてもいいんじゃないかという違和感に気が付きました。
ちなみに前走2100mも前走JCBクラッシック(川崎)組です。
そして勝ち馬が
1600m 2頭
1800m 2頭
2000m 1頭
2100m 1頭
1800m以下の方が圧倒的に多いです。

JRA D1800m重賞の良馬場平均勝ちタイムを調べると
( )内は後5Fと後1F
チャンピオンズカップ 1.50.03 (60.97)(12.45)
ジャパンカップダート(阪神時代) 1.49.78 (61.38)(12.68)
みやこS 1.49.98 (60.26)(12.71)
東海S 1.51.29 (61.87)(12.71)
アンタレスS 1.50.05 (60.88)(12.70)
マーチS 1.52.48 (62.62)(13.06)
勝ちタイムは速い方で、最後の1Fは一番速いです。
これはチャンピオンズカップのレースラップが後傾ラップの為であり
後半に速い追走スピードが求められることを示しています。

つまりチャンピオンズカップは瞬発力が必要なレースですが、スローの瞬発力戦というより
速いタイム決着で且つ速い上りが必要なレースとも言えます。
前走2000m以上組が不振なのは、スピード不足で長距離に活路を見出した馬は、チャンピオンズカップでは厳しいと言えます。
(究極的に言えば、前走2000mは不利な臨戦過程ともいえると思っています)
前走2100m組が1-2を決めたのは2016年です。
1着のサウンドトゥルーは2000m>1800m>2100m
というステップで

というハイペースの消耗戦を追い込んで勝ちました。
つまり展開にも恵まれていたし、前々走はD1800mを走ってました。
2着のアウォーディーも1800m>1800m>2100mというステップで近走に1800mのペース経験があり
且つ馬番が②という絶好枠でした。
前走2000mで1着なのはホッコータルマエです。
前走が半年以上の休み明けで4着に負けてからの臨戦でした。
この馬はこの時代の明らかなチャンピオンでしたし、3走前に1600mのフェブラリーSでも2着に入るスピードも持ってました。
3着の馬は15年サウンドトゥルーで、1800m>1800m>2000mというステップです。
この年もハイペースの消耗戦で展開に恵まれた追い込んでの3着です。
ダメ押しするなら
3番人気以内で4着以下に負けた馬を見てみると
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日付 開催 R レース名 馬名S
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181202 4名2 11R チャンピG1 ケイティブレイブ 前走1900m
171203 4名2 11R チャンピG1 ケイティブレイブ 前走2000m
171203 4名2 11R チャンピG1 サウンドトゥルー 前走2000m
161204 4名2 11R チャンピG1 ゴールドドリーム 前走1600m
161204 4名2 11R チャンピG1 コパノリッキー 前走2100m
151206 4名2 11R チャンピG1 ホッコータルマエ 前走2000m
151206 4名2 11R チャンピG1 コパノリッキー 前走2000m
141207 4名2 11R チャンピG1 コパノリッキー 前走2000m
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前走1600mで負けたゴールドドリームについては後で解説します。
ゴールドドリームの得意レース不得意レースがはっきりとわかりました。
トリビアで申し上げるなら
コパノリッキー4回チャンピオンズカップに挑戦してますが、唯一3着に入ったのは前走1200mステップの時です。

さてクリソベリルは1800m(唯一の敗戦で、1.50.5の決着タイム)>2000m>2000mのステップです。
不利な大外枠です。
単勝は現在1.5倍です。
昨年は絶好枠の⑤でした。
1600mの経験はありません。
今年は単勝1倍台の期待に応えられるでしょうか。
私はかなり怪しくなってきたんではないかと思っています。
もう1つ新しい予想根拠のピースを見つけました。
先ほどチャンピオンズカップのレースラップをお見せしましたが後傾ラップです。
これが重要なポイントになるのではないかと思っています。
ゴールドドリームのチャンピオンズカップの成績は
1-1-0-1/3
です。
16年に12着と惨敗してます。
これは3歳だったからというのもあると思いますが、ハイペースのレースでもありました。
次の表をご覧ください。
ゴールドドリームの1600m戦の成績を、レースの勝ちタイムが速い順に並べています。

まず、ゴールドドリームは勝ちタイムが34秒台になると勝てません。
35秒以上なら連対率100%ですが、34秒台以下だと4レース中1回しか連対してません。
そして盛岡のマイルチャンピオンシップを苦手にしているのは有名だと思いますが、唯一2着に入ったのは35秒台の決着の時です。盛岡のコースは最初の直線が長いことで有名です。(レースラップは公表されてませんが)恐らく前半がハイペースになっていると思われます。
ゴールドドリームはそういうレースが苦手という事だと思います。
1600mは得意だけど、34秒台の速い決着は苦手
だけど距離が伸びて1800mレベルでの速いペースなら得意
という事だと思います。
そう考えると盛岡のマイルチャンピオンシップを得意(2戦2勝)にしていたコパノリッキーがチャンピオンズカップを苦手にしていたのも納得できます。
さて、ゴールドドリームの特徴はご理解いただけたと思います。
そしてもう1頭紹介したい馬がいます。
インティです。
昨年の3着馬ですが、今年は7番人気とすっかり人気を落としています。
この馬中京D1800mは
2-0-1-0/3
と得意にしているんですよね。
まずフェブラリーSを勝った時のレースラップをご覧ください。

フェブラリーSにしては、スローの後傾ラップですよね。
チャンピオンズカップの特性と似てますよね。
その次走はかしわ記念に出走してゴールドドリームの2着です。
先ほども説明した通り、ゴールドドリームはチャンピオンズカップでハイペース時以外は好成績です。

次走帝王賞は距離が長すぎ&後半超スローの変則ラップレース
次走みやこSは超ハイペース
そしてチャンピオンズカップで3着
次走は東海S(中京D1800m)で3着ですが、かなりのスローで58kgを背負っていました。
そして連覇を目指したフェブラリーSはハイペースで惨敗
そして恐らく向かないであろう盛岡のマイルチャンピオンシップを半年以上の休み明けで惨敗
(特に今年は32秒台の決着なので向いていない)
こうしてみると見限るには早すぎる気がします。
チャンピオンズカップが向いているか向いていないかで考えるなら向いていると思います。
今年は枠順が外枠になりましたが気になる1頭ではあります。
最後に前走1600m組について解説します。
前走1600mから馬券になった馬は
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日付 開催 R レース名 馬名S
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191201 4名2 11R チャンピG1 ゴールドドリーム 盛岡マイルCS 3着
181202 4名2 11R チャンピG1 ルヴァンスレーヴ 盛岡マイルCS(1.35.3) 1着
181202 4名2 11R チャンピG1 ウェスタールンド 武蔵野S 7着
171203 4名2 11R チャンピG1 ゴールドドリーム 盛岡マイルCS 5着
151206 4名2 11R チャンピG1 ノンコノユメ 武蔵野S1着
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意外と前走好走していた馬が少ないと感じませんか?
盛岡マイルCSはチャンピオンズカップと適性が違う事は既に解説しました。
唯一盛岡マイルCS1着からチャンピオンズカップ1着に好走したのは、盛岡マイルCSの勝ちタイムが35秒台だった時です。
インティがフェブラリーSを勝ったタイムも35秒台なので、マイル戦なら35秒台のレースで好走している馬がチャンピオンズカップ向きとも判断できます。
そして武蔵野S組ですがウェスタールンドの時は34秒台で勝ったサンライズノヴァはチャンピオンズカップで6着です。

ノンコノユメは34秒で勝ってますが、追い込み馬でチャンピオンズカップもハイペースの消耗戦でした。
そもそも武蔵野Sは前傾ラップであまりチャンピオンズカップと関連性が高くありません。
以上が予想に足りなかったピースとして新たに発見した傾向です。
何となくチャンピオンズカップを好走する馬のイメージが掴めましたでしょうか。
これを踏まえて最終予想に入ります。
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