第81回優駿牝馬(距離の壁)
オークスの分析をしていて、新しく一つ気が付いたことがあります。
それは「距離の壁」ともいうべきものがあるんじゃないかという事です。
「距離の壁」とは何か?
まず、昨年の1着馬ラヴズオンリーユー
この馬の距離変遷を見ていくと
新馬 1800
1勝クラス 1600
忘れな草賞 2000
1勝クラスからOPのレースで400mの距離延長を克服しています。
2着馬のカレンブーケドール
新馬 1600
未勝利 1800
未勝利 1600
クイーンC 1600
スイートピーS 1800
この馬も一応200mの距離延長です。
2018年に1番人気で6着に負けたサトノワルキューレ
新馬 1800
1勝クラス 2400
1勝クラス 2400
フローラS 2000m
この場合は前走から400mの距離短縮でした。
何が言いたいかと申しますと
牝馬のクラッシック路線の場合
桜花賞狙いの1600m路線とオークス狙いの1800m以上を使っている路線の2つの路線があると思います。
そしてこのやはり同じ路線で走っている馬の方に1日の長があるのではないか
逆に、その路線の壁(距離の壁を破って)好走する馬は素質が高いのではないかという仮説です。
1番人気で6着に負けたサトノワルキューレは、同じ路線で既に走っていたので、オークスに向けたパフォーマンスのアップが少なかったのではないか?という話です。
ここで、大変興味深いデータをお見せします。
オークストライアルのフローラS組ですが、フローラSの前走距離別のオークスの成績です。

①はフローラSの前走が芝1600mだった馬のオークスの成績です。
たった2頭しかいませんが、複勝率100%です。
②はフローラSの前走が芝1800mだった馬のオークスの成績です。
率こそ低いですが、1着馬を1頭2着馬を3頭出してます。
③は前走が同じ芝2000mだった馬です。
複勝率こそ②より高いですが、3着馬しかいません。
果たしてこれは偶然でしょうか。
次に忘れな草賞も同じように見ていきます。

④は前走芝1600mの馬です。
2頭のオークス勝ち馬を出しています。
⑤は前走1800mです。
1頭の勝ち馬を出しています。
⑥は同じ芝2000m組ですが、3着以内馬を出していません。
最後にスイートピーSも見てみます。
スイートピーSは3着以内に来た馬は3頭しかいません
⑦スイートピーSステップオークス3着以内馬
2019年 カレンブーケドール 2走前 芝1600m
2007年 ラブカーナ 2走前 芝2000m
2006年 カワカミプリンセス 2走前 芝1400m
3頭中2頭は400m以上の距離延長を克服してきた馬でした。
2007年のラブカーナは前回の記事で書いた通り、2強が出走しておらず且つ前走桜花賞も3頭しかいない特殊な年でした。
ここまで来るとちょっと偶然とは考えにくいです。
1600mと2000mではペースも求められる適性も異なると思います。
それにいきなり対応してしかも重賞を勝つ馬はかなり素質が高く、オークスでも好走を期待できるのではないでしょうか。
さて、ここまで書くと今年はどうなんだと気になりますよね。
■フローラS 芝2000m
1着 ウインマリリン 前走芝2000m
2着 ホウオウピースフル 前走芝1600m(クイーンC) ★+400m
■忘れな草賞 芝2000m
1着 ウインマイティー 前走芝1800m
■スイートピーS 芝1800m
1着 デゼル 前走芝1800m
これで俄然ホウオウピースフルが気になりますね。
しかし、話はここで終わりではありません。
カンのいい方なら気が付いたと思いますが
逆はどうなんだと
つまり、前走芝2000m以上から芝1600mの重賞で好走した馬は?
お答えしましょう
■クイーンC 芝1600m
前走芝2000mからクイーンC1着になった馬
ミヤマザクラ
アドマイヤミヤビ ⇒ オークス3着
ヴィルシーナ ⇒桜花賞2着>オークス2着
リトルアマポーラ ⇒エリザベス女王杯1着
過去の3頭は全てG1で3着以内に入っています。
ミヤマザクラに俄然注目したいですね。
■阪神JF 芝1600m
前走芝1800mから3着以内に入った馬
クロノジェネシス
ソウルスターリング
レッドリヴェール
トールポピー
ウオッカ
これは説明もいらないと思います。
■チューリップ賞
これは前走芝1800mから1頭だけ3着の馬がいました。
といっても1秒差の3着ですけど
レインダンス 桜花賞6着>オークス5着>秋華賞2着
ここまで紹介してきた馬、全馬G1で3着以内があります。
ならばミヤマザクラにも期待できるのでは?
くれぐれも馬券の購入は自己責任でお願いします。
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