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第80回桜花賞(遅れてきた素質馬)


いろいろ沢山調べたので、順を追って説明します。

以前の記事で紹介した重賞で上りの速い馬が好走確率が高いデータですが、当然過去の桜花賞では重賞好走戦歴が無い馬も好走したことがあります。
そういった馬もできるだけ含んだ好走条件は無いかと調べてみました。


結論として、コース改修後の2007年以降桜花賞で3着以内に好走する馬の共通する戦歴は以下の様になります。
① チューリップ賞3着以内
② 阪神JF・朝日杯3着以内
③ 紅梅S・エルフィンS・シンザン記念・クイーンC1着
④ フィリーズレビュー上り1位で3着以内またはフラワーC1着

実際に過去のレースを振り返ってみると
2020桜花賞03

オレンジ色の馬が例外馬で、700万馬券になった2008年は全く該当してませんが
それ以外の12年間で1-2着は全ての年で該当してますし、3着まで該当した年も9年間です。
各年の条件合致該当馬の数を表記してますが、ほぼ5~7頭ですので、軸さえ間違えなければ
過去13年間で9回は3連単も的中したことになります。

そして2020年の分も一番下に記載してます。
今年は該当馬が7頭です。
この中から3着以内が出る確率が高いことになります。
馬名に緑色の付いた馬は、過去記事で紹介した重賞で2回以上上り2位以内を記録した馬です。
なので、緑色の馬の中でマジックキャッスルは消せることになります。


次に牝馬のクラッシック王道路線に間に合わなかった馬はどういうローテで桜花賞に挑むのか考えてみます。
王道路線は
阪神JF>チューリップ賞>桜花賞
のローテです。
この内、阪神JFに間に合わなかった馬
→11月12月以降に新馬あるいは未勝利を勝ったような馬
は、1月・2月にOPまたは重賞を叩いて、チューリップ賞>桜花賞のローテを進む場合が多いです。

代表的なステップはシンザン記念でしょうね。
但しシンザン記念を勝つと賞金的には十分になるので、そのまま直行する場合が多いですが。


ここで紹介したいのが、上記の3着以内好走馬条件の中にも入っている
・エルフィンS
・紅梅S
の2つのレースです。
このレースはOP特別なので、次走チューリップ賞に進むことが多いです。
このステップの代表的な馬として
2016年 シンハライト 紅梅S1着>チューリップ賞1着>桜花賞2着
2015年 クルミナル エルフィンS1着>チューリップ賞11着>桜花賞2着
2015年 コンテッサトゥーレ 紅梅S1着>チューリップ賞6着>桜花賞3着
2013年 レッドオーヴァル 紅梅S1着>チューリップ賞7着>桜花賞2着
等があります。
※上記の他に桜花賞に直行して好走した馬としてエーシンリターンズやマルセリーナなどがいます。
ポイントはチューリップ賞で負けていても桜花賞で巻き返している点です。

紅梅SとエルフィンSは年によってレベルに差があり、このレースの勝ち馬でも全然通用しない年もあります。
しかし遅れてきた素質馬がいた場合に、ステップレースとして使う場合が多く、その場合は桜花賞で好走します。
ここで、興味深いデータを紹介します。

■1-2月3歳OP1着且つ前走新馬or未勝利1着馬
前入線順位:前走1着・本レースより後の2走
集計期間:2008. 3. 1 ~ 2016. 4.10
ソート:着別度数順
---------------------------------------------------------------------------------------------
レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
---------------------------------------------------------------------------------------------
桜花賞G1 0- 4- 2- 0- 0- 2/ 8 0.0% 50.0% 75.0% 0 330
---------------------------------------------------------------------------------------------

上記2つのOP特別のレースで1着且つその前走が新馬戦1着か未勝利戦1着だった馬が2走以内に桜花賞に出走した場合の成績です。
紅梅SとエルフィンSという王道でないレースの勝ち馬にしては、桜花賞での成績は驚異的だと思いませんか?

今年はこれにデアリングタクトが該当しています。

では今年のエルフィンSのレベルはどうだったのか
・勝ちタイムはあのウオッカのタイムよりも速い1336
・2着を-0.7秒差
・3着スマートリアン(1.1秒差)>チューリップ賞5着(0.3秒差)
・4着エーポス(1.2秒差)>フィリーズレビュー1着
・7着ウインマイティー(1.5秒差)>デイジー賞1着
・デアリングタクトは新馬勝ち後の12週休み明け
 ※一般的には不利と思われる条件
今年はかなりハイレベルと思える事象が多いです。

もう1つ推せる理由があります。

チューリップ賞と桜花賞のレースの質の違いです。
2020桜花賞06

以前も紹介した記憶があるのですが、桜花賞の方がハイペースで上りが遅いです。
チューリップ賞の方がスローで上りが速いです。
この理由は今年のチューリップ賞の当日Twitterで、スローになると予測して的中しました。
そこで説明した通りやはりトライアルレースだからという点が大きいです。

もう一つ注目して欲しい点があります。
スパート地点が桜花賞は残り4F、チューリップ賞は残り3Fだという点です。
桜花賞の方がより、瞬発力よりスピードの持続力が求められます。

ここで、エルフィンSでデアリングタクトを本命にした理由を説明しています。
第60回きさらぎ賞(予想)

そして京都芝1600m外のコース特徴はここで分析しています。
第54回日刊スポーツ賞シンザン記念(レース分析)

つまり京都芝1600mは後4Fからのスパート戦になるんです。
エルフィンSからの好走率が高いのは、単に素質馬のステップレースになりやすいからというだけでなく、桜花賞で必要な後4Fのスパート戦を事前に経験できるからと思っています。

この後4Fからのスパート経験というのは非常に大事だと思っています。
これが如何に桜花賞につながりやすいかと言うのは、過去のステップレースと桜花賞好走馬を丁寧に見ていくとわかるのですが、この説明だけで、ものすごく大変なので割愛します。

今年のエルフィンSのレースラップは
12.3-10.9-11.5-11.6-12.2-12.0-11.7-11.4
後3Fのスパート戦になっています。
なので一見桜花賞につながらないと思われますが、ポイントはデアリングタクトが8-10の位置取りで上り1位で差し切った点です。
しかも加速ラップです。
新馬戦のラップは後4Fの加速ラップでした。
桜花賞の後4Fのスパート戦も対応可能だと思います。

これがデアリングタクトを本命にする理由です。


次回は、王道路線好走馬の3頭の取捨選択について説明します。


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